ステップ2
キャブセット 基本編 ニードルのはたらき
ワルボロキャブにはローニードルとハイニードルの2つのニードルがあります。
ローニードルはマイナスドライバーで回さなくてはいけないので走行中は触りません。
Tロングのような走行中にローニードルを調整できる道具もありますが、
SL規定では違反ですのでKTでは使用しない方が良いです。
さて、このニードルですが、全閉の位置から時計の針になぞらえて、○○分開けると言います。
全閉の位置からちょうど半回転もどした位置を30分、1回転もどした位置を60分と言います。
KTの一般的なキャブセットは ロー 80分〜90分 ハイ15分〜20分 と言われています。
ローニードルは低〜中回転時の燃料噴射量を変化させます。
ここで勘違いしがちなことですが、高回転時に燃料を出さないわけではありません。
全域で燃料を噴射し、特に低〜中回転時に変化量が大きいということです。
同じくハイニードルも全域で燃料を噴射し、特に高回転時に変化量が大きいということです。
イメージ
赤がローニードルの燃料噴射量
青がハイニードルの燃料噴射量
ローニードルの燃料噴射量が下がる頃にハイニードルの燃料がソレを補うのが理想的
極端な例
ローニードルをかなり開けて、ハイニードルは全閉
低速域でかぶり気味になると思われるがそれなりに走る。
高回転ではさすがに燃料不足による息継ぎを起こす。
これも極端な例
ローニードルを少なめ、ハイニードルを多めに開ける。
低速域の燃料が薄めなのでかぶりにくい。始動性は良い。
しかし、ローニードルとハイニードルの切り替わり時に息継ぎを起こす。