ギア比と チェーンと スプロケと
【ギア比】
カートコースにはそのコースに合ったギア比というものが存在します。
その推奨ギア比から大きく外れたギア比ではまともに走ることはできません。
これは変速機を持たないカートならではのお話です。
例えば愛知県の石野サーキット。
ここではヤマハ KT100 だと、推奨ギア比は以下の通り。
フロントスプロケ 10T
リアスプロケ 78T〜79T
ギア比 7.80〜7.90
ギア比 7.80 を基準とし、最高速重視ならもう一つさげて 7.70
加速重視なら一つ上げて 7.90 と言った具合にセッティングします。
一般的に、上級者はストレートの速度を得るため最高速重視のセッティングにすることが多いようです。
トルクが弱くなるのは腕でカバーするワケです。
コースに慣れてきたらリアスプロケを小さくするとタイムアップするかもしれませんよ。
一度おためしアレ。
しかし、抜き合いのバトルでは小さすぎるリアスプロケは立ち上がりで不利なので注意。
ギア比はケースバイケースと言ったトコロです。
冒頭でも書いたとうり、ギア比はコースによって推奨値があり、
セッティング変更したとしても1〜2枚の変更幅しかありません。
それを踏まえてここからが本題。
ギア比が同じなら前後のスプロケの歯数を変えると走りに影響はあるのか?
という話をしましょう。
219スプロケで
フロント10T リア78T だとギア比は 7.80
フロント11T リア86T だとギア比は 7.82
ギア比の0.02の違いはほとんど体感できないので、上記組み合わせはほぼ同じギア比と言えます。
ギア比が同じなら走りも同じか?
答えはNOです。
同じギア比でもエンジン側のスプロケが大きければ大きいほど、エンジンの負担が減ると言われています。
スプロケの歯数が増えるとスプロケはより真円に近づき抵抗が減るためです。
断面が6角形のエンピツと4角形のエンピツではどちらが転がり易いか?
こんな想像して頂くと分かりやすいかも知れません。
エンジンの負担が減る、コレは特に KT100 などのローパワーエンジンで効果を発揮します。
付け加えるならば鈴鹿南や瑞浪などの高速コースでは特に有効です。
結論としては、
許されるならフロントのスプロケは大きいほど良い
と言うことになります。
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