カートの構造
まずは簡単にカートの構造をご説明いたします。
写真は一般的なスプリントカートです。
通常レーシングカートと言えばこのタイプのことを指します。
カートのフレームは鉄パイプを曲げただけの単純な構造です。
ココに様々な部品が装着されますが、余計なモノは一つもなく、
まさに走るための一番単純な形と言えます。
エンジンはチェーンによりリアシャフトに直結しており、出力はそのままタイヤに伝えられます。
そのためスピンやブレーキロックによりリアシャフトの回転が止まるとエンストしてしまいます。
ダイレクトは多少コツが必要ですがアクセルに対する反応が素早く、ロスのないスタイルです。
エンジンの始動方は押しがけです。
これに対し、遠心クラッチを用いたクラッチ付きエンジンもあります。
コーナーのの立ち上がりで駆動ロスが発生するものの、スピンしてもエンジンは止まりませんので、
ジュニアや初心者に人気です。
エンジンの始動方はリコイルやセル、外部スターターです。
ブレーキはリアシャフトに一つのみです。
ですから乱暴なブレーキワークはスピンを招きます。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、カートにはサスペンションがありません。
サスペンション構造を持たないカートはフレーム自体がしなることによりコーナリングします。
スタビライザー等でそのしなり具合を調節してセッティングします。
タイヤはレーシングスリック。
このタイヤがしっかり路面を掴み、強烈なコーナリングを実現します。
通常、カートの横Gは約3Gと言われています。
F1で4G程だといいますからそのすごさが想像できるのではないでしょうか。
排気量の大きい車で加速Gを体験することは出来ても、このレベルの横Gはカートでしか味わえません。
これが「カートはF1への登竜門」と言われている所以です。
この他に水冷エンジンやミッションカートなど様々なバリエーションはありますが基本構造はこんな感じです。